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「平和」と「豊かさ」。古くて新しい奈良財布。「正倉院文様革財布」誕生ストーリー


HARUHINOが満を持して作り上げた「正倉院文様革財布」。本当にたくさんの方から反響をいただき、スタッフ一同とても嬉しく思っています。性別や年代を問わず、北海道から沖縄まで全国のお客様にお買い上げいただけて、とても励みになっています。

今回は、「正倉院文様革財布」についてよく受ける質問にお答えする形で、正倉院文様革財布が生まれた経緯、誕生ストーリーをお話します。

とっても美しい財布ですが、そもそも正倉院文様って何ですか?

どうしても歴史が絡むので、深く入り組んだ話になってしまいがちなのですが、わかりやすさ重視で、なるべく簡潔にお話いたしますね。

奈良の「正倉院」には、奈良時代に遣唐使によって、唐から我が国に持ち帰られたものを中心に、たくさんの宝物が保管されているのですが、その宝物の多くに描かれている文様や絵柄を総称して「正倉院文様」と呼ばれています。

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当時の唐には、シルクロードを通じて世界各地から人・文化・モノが集まっていて、遣唐使によって持ち帰えられたものにも、ローマ・ペルシャ・インドなど世界各国のものがたくさんありました。

唐から様々なことを学んで取り入れることを目的に派遣された遣唐使でしたが、結果的に当時の奈良は、図らずして世界各国の影響をさまざまに受けることになりました。

そういうわけで、正倉院は「シルクロードの終着地」とも言われていて、当時の奈良の都は、国際色豊かで色とりどりの文化が広まり、日本の歴史の中でも特異な文化をもつことになります。それを反映して、正倉院文様には、私たちがよく「和柄」としてイメージするものとはまったく違ったエキゾチックな魅力、趣深さがあります。

正倉院文様の革財布を作っているのはHARUHINOだけですか?

はい。正倉院文様を革製品に刻印するのはHARUHINOならではのまったく新しい試みです。

HARUHINOでは創業当初より、奈良ならでは、HARUHINOならではの、奈良らしい製品を作りたいと願っていました。そして、正倉院文様の独特の雰囲気に惹かれ、正倉院文様について調べていくうちに、当時はそれがとても斬新であったことや、奈良の文化に独特の影響を与えていることに思い至り、着目しました。

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正倉院文様は、昔から現在に至るまで、織物として編まれたり着物の柄として取り入れられてきたのですが、その文様の多くは、そのままの形ではレザーに刻印するにはちょっと難しいデザインでした。それをなんとかレザーに刻印するという形で再現できれば、現代においても新しさを見出すことができ、古くて新しい製品を生み出せるのではないかと思いました。

正倉院文様革財布に描かれている文様には、どんな意味があるのですか?

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正倉院文様のシリーズ第一弾の長財布には、表の柄に「蘇芳地金銀絵箱」と呼ばれる文様を採用しました。花喰鳥が実をついばむ様子が描かれていて、それは「豊かさ」の象徴といわれているようです。

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そして、ハイエンドのラインナップ「あをによし」の内布には、「麟鹿草木夾纈屏風」と呼ばれる文様が編まれた「西陣織」を採用したのですが、これは樹下に二頭の鹿が描かれていて、同じ樹の下に入ればどんな獰猛な動物同士でも仲良くいられるということで「平和」を表していると伝えられています。

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そして各ラインナップには、万葉の地奈良ならではのネーミングとして、「あをによし」「ちはやふる」「あさがすみ」といった和歌に出てくる言葉を採用し、革の色味や質感も、それぞれの和歌のイメージにふさわしいものを採用し、トータルデザインをしました。

HARUHINOだけの、令和ゆかりの奈良財布。

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「豊かさ」と「平和」の願いを込め、和歌からのインスピレーションを反映し、2018年秋、満を持してこれらの財布を世に出したのですが、奇しくもその後2019年、元号が「令和」となりました。

周知の通り、「令和」も万葉集から採用され、「豊かさ」や「平和」を願ってつけられた元号ですが、そんな令和の時代に、「奈良の財布」としてこのラインナップを発信していけることに、とても不思議な縁を感じています。

HARUHINOは、日本発祥の地奈良の文化を通じて、全国の皆様に豊かさをお届けしたいと願っています。

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